twilight sinfonia

「深優よりひどいな」


いや、可愛いだろ。普通に。
何してもヤキモチ妬くから申し訳ない気持ちになるけど、それでもそれだけ俺のこと好きでいてくれてんだから別に、可愛いなぁって思うけど。


「でも深優好きなんだろ？」
「……まぁ」
「とりあえずスマホ渡しといたら？
女と連絡取らねーよーってやるだけで全然違う」
「本気？」
「うん。いや、まぁ仕事あるから俺は毎日帰りのなすちゃんの車の中でスマホ渡してた」


俺は1台になったスマホを取り出して、LINEを開く。
瑠南と付き合ってた当時の名残りで女の子の連絡先はほぼない。
仕事の関係で数人は増えてるけど、でもそれくらい。


「ほへー。お前、すごいことしてんのな」
「別にすごくねーよ」


普通に、瑠南のこと大事だし。
泣かせたくないし。
……普通、だよな？


「瀬那は瑠南のスマホとか見てたりした？」