メヌエット ~絵里加

グアム最後の夜は 熱く切なくて。

日本で別々の家に帰ることが。

次は、いつ体を重ねることができるのか。

そんな思いは、二人をさらに熱くする。
 

永遠のように何度も 激しく重ね合い 全てを放出した二人は 気を失ったような深い眠りについた。
 

翌朝 少し遅く目覚めた二人。

甘く淫らな昨夜が 恥ずかしくて 照れた笑顔で見つめ合う。


おはようのキスの後、

「絵里加のエッチ。」

と頭を抱き寄せる健吾。
 
「ケンケンのせいでしょう。」

と軽く健吾の胸を噛む。


「痛い。絵里加。」

健吾は、抱きしめた絵里加の脇をくすぐり。

二人の明るい笑い声が、弾ける。


家族の元へ戻る二人は、懸命にモードを切り替える。

今までの健康的な二人に。


夢のような四日間だったから。

夢だと思うように。


この旅行で 体だけでなく心も強く結ばれたから。


この先、何度夏が来ても この夏よりも熱い夏はないと思った。


そのくらい素敵な旅行だった。

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