メヌエット ~絵里加

「それより グアム、どうだった?」

啓太に言われて 健吾と絵里加は 笑顔で見つめ合う。
 
「楽しかったよね、絵里加。」
 
「うん。とっても。また行きたいよね。」

旅行のことを考えると 絵里加は恥ずかしくなる。

そして少し、体が疼いてしまう。
 

「啓太、聞くだけ野暮でしょう。」

と陽子も笑う。

二人の間の温かい空気は、絵里加を癒してくれた。
 

「もう、みんなに言ったの?」健吾に聞かれて、
 

「まだ。夏休みになったから。今日、言うつもり。」

と啓太が言う。

陽子も、余裕の笑顔で啓太を見つめる。
 

用賀のサービスエリアで 落ち合った裕介達に、啓太は 早速 重大発表をして驚かせた。


「なんだよ、そっちの車は。ラブラブじゃん。」呆れた声で真也が言う。

「やっと啓太、陽子の良さに気付いたか。」

ひとみも笑顔で言う。

みんなの温かい言葉に 啓太と陽子は、嬉しそうに微笑む。
 

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