メヌエット ~絵里加

「絵里加の家は特別だよ。家族仲良いし、すごくオープンだから。」

健吾が言うと、
 

「うん。絵里加の家族見ると、絵里加が良い子なの 納得できるよね。すごく良い家族でしょう。」

陽子も言ってくれる。
 

「そうかな。ケンケンのご両親も、うちと似ているよ。」

絵里加が健吾を見て言う。ねっという顔で。

「うーん。俺も 自分の家族 仲良い方だと思っていたけど。違うんだよね、絵里加の家って。特別だよ、やっぱり。」健吾は言う。


陽子も、大きく頷いて言う。
 
「わかる、わかる。仲良くて甘いだけじゃないんだよね。絵里加も壮君も、ちゃんとお手伝いもするし。」
 
「俺、絵里加のパパを目指しているから。」

健吾は照れもせずに言う。

絵里加は、泣きそうになるくらい幸せだった。



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