メヌエット ~絵里加

車の中は 二人が前を向いているから 照れずに色々話せる。
 
「俺、絵里加と一緒いると どんどん絵里加を好きになるよ。」

健吾は照れずに言う。
 

「絵里加も。ケンケンのこと こんなに好きでいいのって思う。」

絵里加も素直に言う。
 

「ありがとう 絵里加。俺 頑張るよ。」
 
「絵里加こそ ありがとう。ケンケンは 今のままでいいよ。頑張らなくても。」


絵里加の言葉に 健吾が絵里加の手を握り
 
「絵里加といると 力が湧いてくるの。自然と頑張れるんだ。俺、頑張って 絵里加のパパみたいになるからね。」

健吾の優しさが嬉しくて 絵里加は涙汲んでしまう。
 

「じゃあ、絵里加も頑張って 絵里加二世を産まないと。」

絵里加が小さく言う。
 

「えー。絵里加二世。俺 可愛くて 仕事に行けないかも。」

健吾はフッと笑って言う。

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