悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
(……だから、同じ未来は歩まないようにするの)
レオンティーナが皇位につけば、この国を正しく導くことができる。
ヴィルヘルムは、レオンティーナの表情から、何か悟ったようだった。
彼の手が伸びたかと思ったら、レオンティーナの頬に触れる。
「――ヴィルヘルム」
ヴィルヘルムがいきなり、自分の名を口にするから、レオンティーナは戸惑った。いや、彼の手が頬に触れているということに戸惑っている。
「ヴィルヘルム殿下、あの、この手は……」
いとおしむようにヴィルヘルムの手がレオンティーナの頬を撫でる。
「……殿下、はいらない。俺は、君の友人になりたいんだ。俺も君をレオンティーナと呼ぶから」
ヴィルヘルムの手が触れているところから、どんどん熱が流れ込んでくるようだ。頭がくらくらしてくるのを、レオンティーナは追いやろうとした。
「ヴィルヘルム殿下――ヴィルヘルム、様……これ以上は、無理です」
殿下と呼びかけたら、ヴィルヘルムがむっとした顔になる。彼の機嫌をそこねるのも気が引けて、折衷案を出すことにした。
(なんで、こんなにドキドキするのかしら)
レオンティーナが皇位につけば、この国を正しく導くことができる。
ヴィルヘルムは、レオンティーナの表情から、何か悟ったようだった。
彼の手が伸びたかと思ったら、レオンティーナの頬に触れる。
「――ヴィルヘルム」
ヴィルヘルムがいきなり、自分の名を口にするから、レオンティーナは戸惑った。いや、彼の手が頬に触れているということに戸惑っている。
「ヴィルヘルム殿下、あの、この手は……」
いとおしむようにヴィルヘルムの手がレオンティーナの頬を撫でる。
「……殿下、はいらない。俺は、君の友人になりたいんだ。俺も君をレオンティーナと呼ぶから」
ヴィルヘルムの手が触れているところから、どんどん熱が流れ込んでくるようだ。頭がくらくらしてくるのを、レオンティーナは追いやろうとした。
「ヴィルヘルム殿下――ヴィルヘルム、様……これ以上は、無理です」
殿下と呼びかけたら、ヴィルヘルムがむっとした顔になる。彼の機嫌をそこねるのも気が引けて、折衷案を出すことにした。
(なんで、こんなにドキドキするのかしら)