悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
「……砂糖は五個、ミルクはたっぷり」
「かしこまりました」
ヴィルヘルムの命令に素直に従ったソニアによって、砂糖をたっぷり入れた甘いミルクティーがレオンティーナの前に差し出された。
「昼も何も食べてないだろう。これを飲んで落ち着くといい」
レオンティーナの耳には聞こえなかったけれど、ヴィルヘルムはお産が無事に終わったことを確信しているようだ。
レオンティーナは促されるままに紅茶のカップを口に運んだ。
「……甘すぎるわ」
ふと漏れたのは、不満の声。砂糖を五個も入れているのだから、とても甘い。
「でも……おいしい。ありがとうございます、ヴィルヘルム様」
カタカタ震えていた手が、落ち着きを取り戻していくようだ。温かいお茶が、身体の内側から温めてくれる。
「私もいただこうっと。ソニア、私はお砂糖はなし、ミルクだけいれて」
ルイーザも紅茶のカップを受け取り、クッキーを口に放り込んだ。
「うん、おいしい。レオンティーナ、口を開けて」
「……え?」
目を瞬かせ、言われるままに口を開けたら、口内に甘い塊が押し込まれた。ココア風味のクッキーだ。
「かしこまりました」
ヴィルヘルムの命令に素直に従ったソニアによって、砂糖をたっぷり入れた甘いミルクティーがレオンティーナの前に差し出された。
「昼も何も食べてないだろう。これを飲んで落ち着くといい」
レオンティーナの耳には聞こえなかったけれど、ヴィルヘルムはお産が無事に終わったことを確信しているようだ。
レオンティーナは促されるままに紅茶のカップを口に運んだ。
「……甘すぎるわ」
ふと漏れたのは、不満の声。砂糖を五個も入れているのだから、とても甘い。
「でも……おいしい。ありがとうございます、ヴィルヘルム様」
カタカタ震えていた手が、落ち着きを取り戻していくようだ。温かいお茶が、身体の内側から温めてくれる。
「私もいただこうっと。ソニア、私はお砂糖はなし、ミルクだけいれて」
ルイーザも紅茶のカップを受け取り、クッキーを口に放り込んだ。
「うん、おいしい。レオンティーナ、口を開けて」
「……え?」
目を瞬かせ、言われるままに口を開けたら、口内に甘い塊が押し込まれた。ココア風味のクッキーだ。