僕の1番大切な人【リニューアル版】
いい匂いもするし…


男の僕でも、思わずドキッとするよ。


『いや、今日は...』


今日は…早く帰って1人になりたい。


『良かった!だったらさ、凌馬にちょっと会って欲しい子がいるんだけど』


まだOKだって言ってないのに、被せてきたな。


『会って欲しい子って…?』


『お前のファン。俺のバイト先の美女。凌馬も会ったことあるよ』


『僕が、ユウの店に行った時に?』


『ああ、あの時に、お前に、一目惚れしたんだってさ。昨日、勇気出して、お前に会いたいって俺に言ってきたんだ。だから、会ってやって欲しい』


困る。


そういうの、本当に興味ないのに。


『覚えてる?店で紹介した女子の中で、1番綺麗だった子』


『ごめん…全然覚えてない』


ユウが、また顔を近づけて言った。


『凌馬、あんな美女を忘れるって、やっぱお前おかしいわ』


そんなこと言われても…


『...ごめん。でも、本当、覚えてないんだ』
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