僕の1番大切な人【リニューアル版】
『凌馬のお兄さんの...好きな人ってこと...?』


複雑だった。


今の兄さんにとって、 好きな人は姉さんなのか?


それとも…


『そうだよ、僕は、兄さんの奥さんを好きになったんだ』


『凌馬...』


ユウの顔が、固くなった。


考えてるようだ。


でも、すぐに、ユウは僕に笑いかけてくれた。


『お前の好きになった人。絶対、いい女なんだろうな』


優しい言い方だ…


『あぁ、すごく素敵な人だよ』


『お兄さんは、知らないんだよな?』


『もちろん...あの2人は知らないよ、僕の気持ちは誰にも話してないから』


『この先は?』


『...わからない、でも、何かが違うんだ、今までとは』


あの女性の存在を、ユウに言うべきか。


『最近、やけにお前の気持ちが乱れてるなって思うよ』


その言葉を聞いて、僕は、ユウに兄さんと女性のことを話そうと思った。
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