僕の1番大切な人【リニューアル版】

『え？ディズニーアイランド？』


あの有名なテーマパークの？


『突然どうしたの？』


姉さんが、聞き返した。


『いや、ディズニーアイランドのチケットを3枚もらったんだ。同僚が抽選で当たったらしいんだけど、いけないからって譲ってくれたんだ。奥さんと行って来て下さいって』


『ディズニーアイランドのチケット！うわぁ、すごく行きたいわ』


姉さんの言葉に、僕は動揺した。


兄さんと行くのか？


『凌馬、お前、愛美を連れて行ってやってくれないか？ほら、俺は人混み苦手だから』


え？


こんなこと...


嘘だろ？


僕は、心臓の高鳴りがみんなに聞こえないか、心配になった。


『そんなこと、凌馬君に頼んだら迷惑だわ。大丈夫よ、私、1人でも全然平気だから』


『愛美さん、だったら、凌馬と俺がエスコートしますから、一緒に行きましょう。お兄さん、僕も1枚譲ってもらっても大丈夫ですか？』