僕の1番大切な人【リニューアル版】

ユウの告白

あれから数日が過ぎ、僕は、大学とバイトで忙しい毎日を送っていた。


兄さんのことは、もちろん、気になっていたけど、今は姉さんとの旅行を楽しみにして、毎日を頑張ろうと決めた。


兄さんのこと、考えたら、苦しくなる…


僕は、きっと、逃げているんだ…


わかってるけど、どうしたらいいのか…


とにかく、今は…旅行のことを考えよう。


ディズニー旅行のことは、全部、ユウが仕切って予定を立ててくれていた。


そういうのが好きらしい。


僕は、行ったことがないから、黙って、ユウに任せることにした。


『なあ、ユウ。お前に聞いてなかったけど...』


大学のある日の1ページ。


何の変哲もない午後。


学生が、談笑している学内のカフェで、僕はユウに聞いてみた。


『お待たせしました』


店員の女の子は、みんなユウをチラっと見る。


『ありがとう』


ユウのカッコ良さが僕にあれば、もっと自分に自信が持てたんだろうか？


自信なんて…


そんなの、簡単に持てるわけないか…