僕の1番大切な人【リニューアル版】
『何?』


『いや...この前、姉さんに会った感想っていうか』


『あぁ…そうだな』


ユウが、少し真剣な顔になった。


表情が、強ばった気もした。


『あれからゆっくり話す時間無かったもんな。どうだったかなって思ってさ』


ユウが頷く。


『なあ、凌馬。愛美さんは、お兄さんが浮気してるのを、知ってるような気がするんだ』


僕は、言葉が出なかった。


『確信がある訳じゃないけど、そんな気がする。愛美さん、すごく寂しそうだった。ディズニーに、本当はお兄さんと一緒に行きたいけど、それは叶わない。だから、半分やけになって俺たちと行くって』


『ユウ...』


『愛美さん。すごく綺麗で、すごくセンスが良くて、すごく大人。正直、驚いたんだ。想像以上で』


『…』


『凌馬、お前が愛美さんを好きになった理由は会った瞬間にわかった。俺と凌馬は、女性の趣味が全く違うって思ってたけど、愛美さんに関しては、違ったんだ』
< 48 / 96 >

この作品をシェア

pagetop