僕の1番大切な人【リニューアル版】
『うん...そうだな。俺も、お前ときちんと話したいって思ってた。凌馬には本当に悪いって思うけど、それでも、やっぱり愛美さんが好きなんだ。ズルいよな、俺。親友の好きな人をわざわざ好きになるなんて』


ユウは、すごく、つらそうだった。


今まで、本当に、ユウには助けられた。


感謝してもし足りないくらい…


こんな良い奴はいないって、素直に思う。


もし、姉さんが、ユウと結婚したら...


きっと、見た目も中身も、理想的な夫婦になるだろう。


絵に書いたような美男美女。


明るいユウが、姉さんの悲しみや寂しさを、全部自然に包み込んで…


毎日、姉さんは、笑顔でいられるんだろうな…


僕には…そんな力、ないよ。


姉さんは、頼りない僕といるよりも、ユウといる方が、ずっとずっと幸せになれるんだろう…


そう思うと、胸が締め付けられた。


息が出来なくなるくらい、心が痛くなった。
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