僕の1番大切な人【リニューアル版】
僕は、恐る恐る聞いた。


『ユウ、姉さんに告白するのか?』


ユウは、即座に、小さくうなづいてみせた。


『そうしたい』


『...そっか...』


不思議と、最初に感じた腹立たしさは、もう消えていた。


時間が解決したのか、それとも、それだけユウが真剣だからか…


だけど、僕の心の苦しみは、消えることはなかった。


『俺は告白する、凌馬は?』


すぐに、言葉が出ない。


『...姉さんのこと、僕はずっと昔から好きなんだ。中学生のころからずっと憧れてた。そんな姉さんが、自分の目の前から居なくなることが、考えられないし、やっぱり怖いんだ』


それが、僕の全ての答えだった。


『...そうだよな、わかるよ。でもさ、好きな気持ち、ずっと一生黙ってるつもりか?お前、結婚もしないで、ずっと愛美さんを想ってるだけでいいのか?』


一番、嫌な質問だ。
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