僕の1番大切な人【リニューアル版】
『どうしたの?兄さん』


『悪い、ちょっと来てくれないか?話がある』


嫌な予感がした。


これから、改めて兄さんのこと、考えようと思ってたけど、向こうから連絡がくるなんて。


『うん、わかった、行くよ』


『朝から、悪いな』


僕は、姉さんが心配になった。


急いで支度して、自転車を飛ばして、姉さんの家に向かった。


出向かえてくれたのは、兄さんだった。


中に入っても姉さんの姿はない。


思わず聞いた。


『姉さんは?』


って。


兄さんは、ソファに座って、そして、言った。


『旅行、楽しかったって、愛美が言ってたよ、ありがとうな』


『いや、そんなことはいいんだけど、姉さんはどこにいるの?』


『…』


しばらくの沈黙。


そして、兄さんが、重い口を開いた。


『この2日間、いろいろ考えたんだ。自分はどうするべきなのか』


『何のことだよ?』


『俺、愛美と…離婚しようと思う』


嫌な予感が的中した。
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