僕の1番大切な人【リニューアル版】

姉さん、ごめん…


今、僕に、告白されても困るよね。


『ずっと好きだった。兄さんと姉さんが仲良くしてるのが嬉しいのに、でも、僕はそれでも、どんどん姉さんを好きになっていったんだ。ダメだと思えば思うほど、姉さんが愛しくて、どうしようもなかった』


姉さんの頬に、ひとすじ、涙がつたった。


綺麗な涙だ…


僕は、ずっと苦しかった思いから、解放された気がした。


自分のことしか考えてない、一方的な告白だ。


姉さんには、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


やっぱり…僕は、情けないな…


『凌馬君...そんな風に思ってくれてたなんて、信じられないけど、でも、すごく嬉しい』


姉さんは下を向いて、少し考えていた。


『私ね...凌馬君みたいな素敵な男の子に、好きになってもらえる程、いい女じゃないの。ごめんね…私、凌馬君のこと、嫌いじゃないの、とても好きよ。でもね…』