完璧王子の裏の顔。
んなっ!!
篠原君の甘い息が耳にかかってなんだかくすぐったい。
篠原君の息にビックリして思わず後ずさろうとしたけどその前に腕を掴まれて。
「今日の昼放課、屋上な」
ボソッと聞こえた後に周りの女の子からの黄色い声が学園中に響いた。
そして爽やかに去っていった篠原君。
良かった、顔見られてなくて…
自分の頬にそっと手をのせてみる。
やっぱり私──顔熱くなってる。
自分の恥じらいを手で感じながらさっき私の元を去っていった篠原くんの背中を遠くで見つめた。
どうしてそんなに早くに表情を切り替えられるのだろうか。
篠原君の背中を見ながら呆れていると私のよーく知っている人が大声を出してやってきた。
「ちょっと愛深!あんた王子と知り合いなの!?」