完璧王子の裏の顔。






「愛深。改めて言う。愛深が好きだ、出会ってからずっと」





え──ずっと……?





「え?私達今年初めて会ったよね?ずっと前からってどうゆう事?」





『なるみちゃん…!おれ、おおきくなったらなるみちゃんのことぜったいむかえにくるから!待ってて…っ!』





あれ───この子。





突然頭に浮かんだのは今日みたいな、綺麗な星が夜空にたくさん瞬いてる日。





星が瞬く夜、おおきな木の下で向かい合う、4~5歳ぐらいの男の子と女の子。





『おれ……おれっ、なるみちゃんがすきなんだ…!』





耳まで顔を赤くして、小さな勇気を瞳にうるうると宿した目で女の子を見つめる男の子。





『わ、わたしもぎんがくんがすき!』





びっくりした顔をしつつも頬をピンク色に染めて純粋な目で男の子を見つめて好きを伝える女の子。
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