完璧王子の裏の顔。
「逃げない!逃げないから離して!!」
すると篠原君は足を止めてぱっと裾を離してくれた。
ほっ…良かった、離してくれて……。
ほっと一安心すると篠原君に何故か手を握られた。
「ふぇっ!?」
な・ん・で!?
裾を離してくれてやっと一安心できたのに手を握ったら余計に注目浴びちゃうじゃない!!
これじゃさっきよりも女子達の目が痛い···
そっと辺りを見回してみるとやっぱりたくさんの女の子達がこちらを睨んでる。
うぅ……早く手を離したいのに…
手を離そうとしても握る力が強くて振りほどけない。
「も〜!離してよ!」
どうしても離してほしくて繋いだ手をぶんぶん振りながら抵抗するけど余計に私の手を握る篠原くんの握力は強くなっていく一方。
「ダメだ。離してやんねぇ」
え〜そんなぁー……
「逃げられたら困るからな」