となりの一条三兄弟!
「え……?」
耳をすますと寝息のようなものが聞こえてくる。
ね、寝てる……?え、今、寝るの?
揺らしても声をかけても聖はまるで子どものような顔をして目を瞑ってる。
仕方なく私は体勢を横にして、聖をベッドへと寝かせた。
さっきまで銀色の髪の毛をしてたのに、今は元どおりに戻っている。まだ熱はあるみたいだけど、私のほうが現在は熱いぐらいだ。
「……はあ。まったく、もう……」
今はため息ぐらいついても、文句は言われないだろう。
乱された服と髪の毛を整えて、私は聖の顔を見つめた。
「名前……あれも無意識だよね」
――『茉莉』
不覚にもあの瞬間が、一番ドキドキしてしまった。
私はそのあと水枕と氷を用意した。
聖の熱が落ち着くまでずっとベッドの横にいて、昴さんたちが帰ってくる前にベランダから自分の部屋に戻った。