となりの一条三兄弟!


***


週明けの月曜日。朝食のジャムパンと目玉焼きを食べて、玄関のドアを開けた。


「茉莉ちゃんおはよう」

「まりりん、今日も可愛いね!」

昴さんと晶くんは相変わらずキラキラしてて、眩しい。ふたりに挨拶を返しつつ、私の視線は聖のほうへ向く。

どうやら風邪は治ったらようで、とても元気そうな顔をしている。

それはよかった。それはよかったんだけど……。


「ん?なに?」

目が合って、聖が不思議そうにしていた。

この表情からして、昨日のことをなにも覚えてないらしい。

熱もあったし、意識が朦朧としてたことも分かっているけど、私はもちろんすべてを覚えている。

聖のことを見ると、ドキドキがとまらない。

あれから脳内で何回もあの光景をリピートしては身体が熱くなって……私は一睡もできなかった。


「こら!聖!たまには茉莉ちゃんにおはようぐらい挨拶したらどうだ?」

「そうだそうだ!まりりんおはよう、ぎゅーっぐらいしてみろ!」

よく分からないふたりのお説教がはじまった。しかも晶くんに至ってはまた後ろから抱きつかれている。

やっぱり聖と手の感触が違う。

あの時はもっとこう……って、なにを考えてんの私……!


「ああ、おはよ」

聖はふたりに言われたから仕方なくって顔で挨拶してきた。

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