となりの一条三兄弟!
「アンタの言う通りにしたら、本当に晶くんを助けてくれるの?」
心が揺れる。霧島くんが縦に頷いたのを見て私は立ち上がった。そして……。
「そんなヤツの言うことは聞いちゃダメだよ」
私の足を止めるようにそんな声が飛んできた。
「す、昴さん!」
「ちょっと外にいるカラスの数が気になってね。集まってる箇所を調べてる最中だったんだけど……」
と、昴さんは視線を落として、倒れている晶くんのことを見た。
「弟にずいぶん厄介なことをしてくれたみたいだな」
そう言って今度は昴さんが私の前に立った。
「暇潰しに少し遊んでやっただけだ」
「暇潰し……?これでもずっと世話のかかる弟たちを面倒みてきたから兄弟愛は強くてね」
「………」
「つまりこっちも暇潰しで、お前を殺してもいいってわけだ」
昴さんらしくない言葉に、ドクンと心臓が跳ねる。