となりの一条三兄弟!



「ま、待って!あと髪の毛と爪も欲しい!すぐ終わるから!」

「すぐ終わったことなんてないじゃん!長いんだよ!本当に!」

いつもニコニコと太陽のような晶くんが怒っている。


……これがイヤだから三人はうちに逃げてきたのか。やっと納得した。

晶くんが解放されたら、次は昴さんの番で、同じように匠さんに体を調べられている。

……っていうか流れで一条家に上がってしまったけど、私ってここにいていいのかな。

今さらだけどみんな上半身裸だし、どこに目を向けていいのか分からない。


「まりりーん!注射痛かったよ!なでなでして?」

「うわっ、ちょっとっ……!」

晶くんが服を着ないまま、私にまた抱きついてきた。

サラサラとした金髪を揺らして「早くー」と撫でてほしいアピールをしている。


晶くんって……日に日に幼児化してない?

でも力は男の子だから、突き放したくても全然離れてくれない。


「やめろ、バカ」

すると私を助けるように聖が晶くんを剥がしてくれた。

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