となりの一条三兄弟!



「邪魔しないでよ聖にい。まりりんと俺はラブラブなんだからさ」

「は?どこが?嫌がってんだろ」

「嫌がってないよ!まりりんの〝イヤ〟は普通に嬉しいって意味だから!」


いや、全然違うよ?

そんなやり取りをしてる間に昴さんが終わって次は聖の番。


「早く服を脱いでここに座って」

「……ち。早く終わらせろよ」

聖が服を乱暴に脱げ捨てた。


ドキドキ……と、また鼓動が速くなる。

体を動かすタイプじゃなさそうなのに、程よく筋肉がついていて、普段は見えない鎖骨や腕の血管に目がいってしまう。

不機嫌にあぐらをかいて、モニター画面に映る自分のデータを早く終わらないかなって顔で見ている。


……ああ、私ってやっぱりヘンかも。

なんで聖にだけこんなに感情が揺さぶられてしまうんだろう。


「茉莉ちゃん、顔が赤いけど大丈夫?」

それを昴さんに見つかってしまい、本気で心配されてしまった。


「だ、大丈夫です!平熱高めなんで!」

と、意味が分からない言い訳をしてみる。


「えーまりりん、具合悪いなら俺の部屋で休んでなよ。添い寝してあげるからさー」

「晶くんはいい加減、洋服を着てください」

パタパタと手で風を作る中で、私はやっぱり聖の裸だけは直視できなかった。

< 76 / 206 >

この作品をシェア

pagetop