エリート御曹司が花嫁にご指名です
五、結婚準備の幸せ
汗ばんだ私のこめかみに唇が落とされる。
うつ伏せでウトウトまどろんでいた私は、瞼を開けた。
あれからどのくらい経ったのか、窓の外はすっかり夜のとばりが降りていた。
身体を動かすのもおっくうで、敏感になった肌は、撫でられるだけで身体に電流が走ったみたいになる。
初めての経験は、痛さしか感じないと聞いていた。けれど、痛みは最初だけで、私は信じられないくらい乱れてしまった。
思い出すと恥ずかしくて、彼を見られない。
そんな思いとは裏腹に、桜宮専務に背を向けていた私は、くるっと反転させられ、彼に腕枕をされる。
頬が滑らかで強靭な胸の位置に来る。
「すぐに結婚式を挙げよう」
普段アップハングにされている前髪は、目の辺りまで落ちていた。かき乱してしまったのは私だ。
滅多にこういった姿は見られない。執務室では威厳があり、落ち着いた雰囲気で、髪が垂れていると親しみやすく、若々しく感じる。
どちらも男の色気で、私の気持ちを揺さぶるのは間違いないのだが。
「汐里、聞いているか? 結婚式場を探さなければな」
私の顔を覗き込み、もう一度、彼の唇が額に触れた。
うつ伏せでウトウトまどろんでいた私は、瞼を開けた。
あれからどのくらい経ったのか、窓の外はすっかり夜のとばりが降りていた。
身体を動かすのもおっくうで、敏感になった肌は、撫でられるだけで身体に電流が走ったみたいになる。
初めての経験は、痛さしか感じないと聞いていた。けれど、痛みは最初だけで、私は信じられないくらい乱れてしまった。
思い出すと恥ずかしくて、彼を見られない。
そんな思いとは裏腹に、桜宮専務に背を向けていた私は、くるっと反転させられ、彼に腕枕をされる。
頬が滑らかで強靭な胸の位置に来る。
「すぐに結婚式を挙げよう」
普段アップハングにされている前髪は、目の辺りまで落ちていた。かき乱してしまったのは私だ。
滅多にこういった姿は見られない。執務室では威厳があり、落ち着いた雰囲気で、髪が垂れていると親しみやすく、若々しく感じる。
どちらも男の色気で、私の気持ちを揺さぶるのは間違いないのだが。
「汐里、聞いているか? 結婚式場を探さなければな」
私の顔を覗き込み、もう一度、彼の唇が額に触れた。