エリート御曹司が花嫁にご指名です
訓練部の事務所は三階にあり、エレベーターを待つ。その間も、容姿端麗な訓練服に身を包んだ女性たちが、私に挨拶をしながら通っていく。
未来のCAたちは、若くてはつらつしている。
エレベーターに乗り、三階の訓練部へ歩を進め、ドアをノックすると、すぐに河合部長が顔を出した。
「お疲れさまです。南場秘書室長から書類を預かってきました」
「わざわざありがとうございます」
五十代の少し白髪が目立ってきた河合部長は目じりを下げて、丁寧にお礼を口にする。
オフィスには河合部長の他、誰もいなかった。
もしかしたら、ここで西尾さんに会うかもしれない、という緊張感があったけれど、姿が見られず、こわばった肩が緩む。
彼女を見てみたいと思う気持ちと、見なくてよかったと思う気持ちが交錯していた。見てしまったら、彼女と自分の違いを思い知らされる気がして。
「お茶でもいかがですか?」
「いいえ。すぐに戻りますので。お気遣いありがとうございます」
私は断り、挨拶をしてから、訓練部を後にした。
未来のCAたちは、若くてはつらつしている。
エレベーターに乗り、三階の訓練部へ歩を進め、ドアをノックすると、すぐに河合部長が顔を出した。
「お疲れさまです。南場秘書室長から書類を預かってきました」
「わざわざありがとうございます」
五十代の少し白髪が目立ってきた河合部長は目じりを下げて、丁寧にお礼を口にする。
オフィスには河合部長の他、誰もいなかった。
もしかしたら、ここで西尾さんに会うかもしれない、という緊張感があったけれど、姿が見られず、こわばった肩が緩む。
彼女を見てみたいと思う気持ちと、見なくてよかったと思う気持ちが交錯していた。見てしまったら、彼女と自分の違いを思い知らされる気がして。
「お茶でもいかがですか?」
「いいえ。すぐに戻りますので。お気遣いありがとうございます」
私は断り、挨拶をしてから、訓練部を後にした。