エリート御曹司が花嫁にご指名です
「おはようございます。髪が……」
「おはよう。おかしいか?」
優成さんは少し照れくさそうな笑みを口元に浮かべ、右手を髪にやる。
「いいえ。珍しかったので」
どちらの髪型でも好きだと言いたいところをごまかし、助手席のほうへ足を運ぶ。
優成さんは助手席のドアを開けて私を乗り込ませ、車の前を回って運転席へ落ち着く。
青山のドレスショップの中へ入ると、四十代と思われる美しい女性が、優雅な足取りで歩を進めてきた。
そしてにこやかに挨拶される。
「ようこそいらっしゃいました。私がオーナーの堂島小夜子と申します」
ドレスショップのオーナー兼有名なデザイナー堂島小夜子さんは、テレビでもときどき見かける。
派手めなメイクで、アッシュ系のブラウンに染めた髪は背中まである巻き髪。
指には何個ものエメラルドやサファイアの大きな宝石のついた指輪をしていて、思わず見入ってしまった私だ。
「花嫁さまは完璧なスタイルに、とても綺麗なお顔ですね。デザインさせていただくのが楽しみですわ。それに、なんて素敵な花婿さまなのでしょう。ねえ、彩実さん」
「おはよう。おかしいか?」
優成さんは少し照れくさそうな笑みを口元に浮かべ、右手を髪にやる。
「いいえ。珍しかったので」
どちらの髪型でも好きだと言いたいところをごまかし、助手席のほうへ足を運ぶ。
優成さんは助手席のドアを開けて私を乗り込ませ、車の前を回って運転席へ落ち着く。
青山のドレスショップの中へ入ると、四十代と思われる美しい女性が、優雅な足取りで歩を進めてきた。
そしてにこやかに挨拶される。
「ようこそいらっしゃいました。私がオーナーの堂島小夜子と申します」
ドレスショップのオーナー兼有名なデザイナー堂島小夜子さんは、テレビでもときどき見かける。
派手めなメイクで、アッシュ系のブラウンに染めた髪は背中まである巻き髪。
指には何個ものエメラルドやサファイアの大きな宝石のついた指輪をしていて、思わず見入ってしまった私だ。
「花嫁さまは完璧なスタイルに、とても綺麗なお顔ですね。デザインさせていただくのが楽しみですわ。それに、なんて素敵な花婿さまなのでしょう。ねえ、彩実さん」