私とあなたの ラブシークレット ~番外編~
パシンと叩かれた頬
「兄貴っ」
「愛実。どれだけ、どれだけ心配したのかわかっているのか!?」
分かってる。
分かってるつもりだった
「何も言わず、一緒に居た俺にも言わないで
海外に行くやつがいるか!」
「ご、ごめん、なさっ」
「愛実」
「京にぃ」
京にぃにも叩かれると思っていたあたしは
いつまでたっても、来ない手に不安を覚えたのもつかの間
「兄貴が、叩いたんなら俺は叩かない。
でもな?俺たちは、愛実の兄貴だ。両親が違くたって
お前は、俺たちの妹だ。
翔哉に、言いたくなければ、俺にでも兄貴でもいい。
抱え込むな」
京にぃ・・・
「俺達じゃ、だめなら柚でもいい。
みのりさんでもいい。お前は1人じゃない。
高校の友達でもいいから、今回みたいなことはすんなよ」
・・・っ
「はい」
「ならいい」
来客用の部屋を出て、リビングにいる翔哉を見た時
「え?」
寝て・・・るの・・・?
「こいつも忙しかったしな
でも、こいつは帰んだろ」
「起こすか」
どうやって・・・?