私とあなたの ラブシークレット ～番外編～

「そ、それは」

「今は、愛実をフリーにしていますが
この学園のプリンセスなんです。
俺も兄貴も翔哉との婚約は、今後一切ないと思っていますから」

「そ、そんな・・・」

嘘でしょう？
今度はまたあたしと婚約させようとしていたの？

「サイテーですね」
「愛実を一体何だと思っているんだろうね？」
「愛実は、あんたのおもちゃでもないんだよ」

クラスのみんなから言われ放題な翔哉の父親

でも、皆があたしの言いたいことを言ってくれたおかげで
ちょっとすっきりしたかもしれない。

「でもさ、翔哉先輩も翔哉先輩だよね？」
「ほんと。愛実と婚約破棄して”別れて”すぐに別の人と
お見合いだなんて馬鹿馬鹿しい。」
「いずれあたしたちもお見合いするかもしれないけどさ
翔哉先輩みたいな人は嫌だなぁ」
「それにこんな両親も嫌だけど」

「あたしは、翔哉と婚約が出来て幸せだった。
学園で決めた婚約者だとしても。
あたしをあたしだとみてくれた男（ひと）だった。
ちゃんと婚約者としてではなく、付き合ってくれた男。
だからこそ、別れると言ってきたことも、婚約破棄をすると
言ってきたこともショックだった。
これ以上、翔哉以上に好きになれる男の人なんていないとも思ってる」

「な、ならば」

「でも、翔哉がだめなんじゃない。
あたしをあたしとして見ていない。”篠田家”がだめなんです」

「愛実」

「伊蕗にぃ、京にぃ」

「分かったでしょう？三ツ谷が篠田と提携を切ったのか。
今は、マスコミもすごいことになっていると思うけどな」

マスコミ・・・？