【女の事件】豚小屋

第5話

7月24日の正午頃のことであった。

ところ変わって、重秀が勤務しているマヨネーズ製造工場にて…

あやみが工場にやって来た。

あやみは、よしえがしゅうさくを連れて飯田で暮らしている義姉夫婦が暮らしている家に帰ったので、重秀にきげんをなおしてほしいと思っていた。

この最近、重秀(しげひで)がお弁当を食べていないことを心配していたので、一緒にお弁当を食べることにした。

工場の別の敷地にて…

あやみは、重秀と一緒にお弁当を食べていたが、重秀がものすごく硬くなっていたので困っていた。

夕べ見たテレビ番組の話をしたいけど、しゅうさくのワガママでいつも見ていた番組が見れなかったことを恨んでいるからできない…

それじゃあ、重秀の友人知人やあやみの友人知人のオノロケ話…

重秀は、収入が低いことを理由に結婚をあきらめたと怒っているからダメ…

この時、お弁当を食べていた重秀があやみのこめかみをグーで殴りつけた。

「オラオドレ!!オドレ何しに工場へ来たんや!!」

あやみを殴りつけた重秀は、全身をワナワナとふるわせながら怒鳴り付けた。

殴られたあやみが、つらそうな表情をしていたので、重秀は『なんで勝手に工場へ来た!!』と言うて殴りつけようとしていた。

殴られたあやみは、泣きそうな声で重秀に言うた。

「重秀(しげひで)さん…なんでアタシが殴られなきゃいけないのよ…義姉さんに何の落ち度があると言うのよ…」
「怒りたくもなるわ!!オドレは重朝(しげとも)を差し置いて、何がしたいのだ!!オドレはオレのカノジョになりたいのか!?」
「違うわよ…違うわよ…」
「ふざけるなよ!!」
「義姉さんは、重秀さんにカノジョが見つかるまでの間…」
「オレにカノジョが見つかるまでの間とはいつまでを言うんや!!」
「だから時期がくれば自然に来るから…」
「だまれ!!」

あやみが重秀に時期がくれば自然にカノジョが見つかると言うた言葉が気に入らないので、重秀はシツヨウにあやみを殴るだけ殴って追い出した。

重秀からきつい暴行を受けたあやみは、グスングスンと泣きながら帰宅した。

それから70分後のことであった。

あやみが家に帰って来た時であったが、家の居間に義父の大学時代の友人が義父母に会いに来ていたところを見た。

義父の友人が5人の孫のために借り入れていた教育ローンの返済ができなくなったので、保証人になっている義父に代わりに払ってくれと泣きながら求めていたので、義父母はものすごくイラついていた。

義父の友人は『目の中に入れてもいたくないひとつぶだねの孫娘(中学3年)が来年高校に行けなくなってもいいのか!?』と言うてしくしく泣いていた。

友人は、義父が引き受けると言うまでは帰らないと言うて家に居座った。

困るわね…

義父は家族や工場の経営よりも…

男の友情が大事だと言いたいのね。

それからしばらくして、義父の友人の教育ローンのトラブルが原因で恐ろしい事件が発生した。

恐ろしい事件は、夕方4時50分頃に発生した。

場所は、日進市藤枝町にある工場裏の人通りが極力少ない露地にて…

この時、義父の友人の目の中に入れてもいたくないひとつぶだねの女子中学生の孫娘が制服姿で歩いていた。

部活動が終わって、まっすぐに家に帰ろうとしていた時であった。

この時、後ろから恐ろしい覆面をかぶっていて黒のジャンパーを着ている男数人が女子中学生を取り囲んだ後、はがいじめにして連れ去った。

「イヤ!!イヤ!!離して!!離して!!離してイヤ!!」

義父の友人の孫娘は、恐ろしい覆面をかぶった男数人に力で引っ張られて、黒のミニバンに無理やり乗せられた後、遠くへ連れて行かれた。

(バタン!!グォォォォォォォォォォォォォォォン!!グォォォォォォォォォォォォォォォン!!キキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!グォォォォォォォォォォォォォォォン!!グォォォォォォォォォォォォォォォン!!)

それから5時間のことであった。

あやみ重朝夫婦の家の居間で、義父の友人は保証人である義父に教育ローンの返済をお願いしているが、義父母がかたくなになっていたので義父の友人が居座った。

あやみは『家族が待っているのだから家に帰ってよ…』と言う表情で困っていたので、義父の友人の家に電話をして、家族に迎えに来るようにとお願いしようとしていた。

そこへ、電話の着信音が鳴ったのであやみは電話に出た。

「もしもし…ああ…ちょうどよかったわ…あのご家族の方でしょう…って…」

この時、受話器の向こう側で豚の鳴き声が聞こえていた。

それを聞いたあやみは、より強烈なインパクトを受けた。

えっ…

どういうわけなのよ…

受話器の向こう側で、豚の鳴き声が聞こえているわ…

「もしもし…もしもし…」

この時、受話器の向こう側で恐ろしい男の声が聞こえた。

『オラオドレ!!(あやみの義父の友人)出せ!!(あやみの義父の友人)を出せと言うのが聞こえないのか!!』
「もしもし…どちら様でしょうか…もしもし!!」

ところ変わって、豚小屋の中にて…

ズタズタに切り裂かれた制服でボロボロに傷ついた義父の友人の孫娘さんが恐ろしい覆面をかぶっている男数人に刃渡りが鋭いナイフで突きつけられていた。

それと同時に、リーダーの男がスマホであやみにキョウハク電話をかけていた。

「オラオドレ!!オドレはおれたちをグロウする気でいるのか!!おれたちはオドレの義父の友人を出せと要求しているのに、何が待ってや!!ほな、オドレの義父の友人の目の中に入れてもいたくないひとつぶだねのかわいい孫娘が殺されてもいいのだな!!よくわかった!!今から殺すぞ!!」

あやみは、必死になって殺さないでと呼びかけていた。

しかし、犯人グループのリーダーが思い切りキレていたので、過激な行動に踏み切ろうとしていた。

同時に、豚小屋にいる豚たちの鳴き声がより強烈な鳴き声をあげていた。
に変わってしまったようでありました。

あやみは、受話器の向こう側で豚小屋の豚たちがより不安定な鳴き声をあげていた。

「もしもし!!もしもし!!ねえ聞いているの!!ねえ聞いているの!!ねえ!!」

そして、次の瞬間…

『ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!』

受話器の向こう側で、義父の友人の孫娘さんがより強烈な叫び声をあげて叫んでいたのをあやみが聞いたので、背筋が凍りついた。

なんなのよ…

受話器の向こう側で…

一体何が起こったの…

この時、豚小屋にいる豚たちの鳴き声がより強烈な鳴き声をあげていた。

同時に、布が切り裂かれる音が聞こえていた。

『ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!おじーーーーーーーーーーちゃーーーーーん!!おじーーーーーーーーーーちゃーーーーーん!!おじーーーーーーーーーーちゃーーーーーん!!死にたくない!!死にたくない!!おじーーーーーーーーーーちゃーーーーーん!!おじーーーーーーーーーーちゃーーーーーん!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!!』

電話は、そこで切れた。

そして、日付が変わって早朝4時過ぎのことであった。

場所は、飯田市北方にある無人の豚小屋にて…

この時、豚小屋の所有者の男性が豚たちにエサを与える仕事をしていた。

この時、豚たちの鳴き声がひどかったので何事かと思って小屋の中を調べ歩いていた。

そんな中で、ドロドロに汚れたフリルつきのショーツを発見した。

もしかしたら、近くで恐ろしい事件が発生したのでは…

さらにこの時、奥にいる豚たちの鳴き声がより強烈な鳴き声になっていた。

経営者の男性が行った時、ボロボロに傷つくまで犯されて亡くなった女のコが汚水槽に浮いていたのを目撃した。

男性は、より強烈な叫び声をあげてキンリンへ助けを求めに行った。

「オーーーーーーーーーーーーイ!!急いでケーサツを呼んでくれ!!早くしてくれ!!オーーーーーーーーーーーーイ!!早くしてくれ!!急いでくれ!!」

それから15分後のことであった。

現場の敷地に、長野県警のパトカー30台がよりけたたましいサイレンを鳴らして次々と入って来た。

事件現場の敷地の入り口付近で、キンリンの住民の皆さまがたくさん集まっていて、ものすごく不安な表情で現場の様子を見ていた。

普段は静かな地区なのに…

どうして恐ろしい事件が発生したのか…

そんな中で、よしえがパトカーのけたたましいサイレンを聞いてびっくりして起きた後に、パジャマ姿のまま事件現場へ行った。

一体、何が起きたのよ…

どうして…

どうして静かな地区で恐ろしい事件が発生したのよ…

豊田から飯田へ移り住んでまだ日が浅いと言うのに…

なんか不安だわ…

こわいわ…

朝6時半頃に、汚水槽から引き上げられた女子中学生の遺体が担架に載せられて捜査車両に積まれた。

それをみたよしえは、その場に座りこんでゲホゲホと咳き込んだのと同時に大量に吐き出した。

うううううううう…

何なの…

何なの一体…

サイアク…

サイアクだわ…

もしかしたら…

もしかしたら…

安住の地ではなくなるかもしれない…

どうしよう…

どうしよう…

よしえは、移り住んで早々に早くもリタイアしかけていた。
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