【女の事件】豚小屋
第14話
それから17日後の10月31日のことであった。
嶋口さんは、あいこから10万円を借り入れてから2日後の朝以降、勝手に仕事を休んでいた。
朝8時20分頃のことであった。
職員の朝礼中の時であったが、課長さんが切羽詰まった声で職員のみなさまに言うた。
「え~と…この最近じゃなかったか…今月16日頃から嶋口さんが出勤してへんようだけど、思い当たるフシはあるか?」
課長さんの言葉を聞いた女子職員さんひとりが、怒った口調で言うた。
「課長!!嶋口さんが出勤しなくなった理由をアタシは知ってます!!」
「どなな理由があるんねん?」
「嶋口さんね!!先月1日にアタシのところへカネを借りにきたのです!!『買い物しすぎて持ち合わせが不足してしまった…50万円貸してほしい…』と言うて、アタシから50万円を借りたのです…お給料日には返すと言うたのに『あと少しだけ待って…』と言うてばかりで返してもらっていないのです!!」
「嶋口さん!!アタシからもカネを借りていたわよ!!」
「アタシからも借り入れていたわよ!!」
「アタシも!!」
「嶋口さんのことは絶対に許すことができないわ!!」
女子職員のみなさまは、口々に嶋口さんのことを許すことができないと言うて怒っていた。
そんな中で、嶋口さんがハローワークの中に入ろうとしていたが、女子職員さんたちの怒りがさらに強まっていたので、足早に逃げ出した。
大変だ…
職員さんたちから借り入れた合計300万円を返すことをきれいに忘れていたわ…
どうしよう…
ハローワークから逃げ出した嶋口さんは、羽村市神明台にある実家へかけ込んだ。
嶋口さんの実家は、兄夫婦がおろし問屋を経営していた。
嶋口さんが来たとき、家には兄嫁がいた。
嶋口さんは、兄嫁に切羽詰まった声で助けてほしいと言うた。
兄嫁は嶋口さんにおだやかな声で『どうしておカネがいるのかなぁ…』と言うだけで嶋口さんの求めには応じなかった。
「おカネ…どうしておカネがいるのかなぁ。」
「どうしてって…急な出費が出たので困っているのよ…義姉さん…話聞いているの!?」
「聞こえているわよ。」
「だったら、助けてよぉ…」
「あなた…今日はお給料日でしょ。」
「そうだけど…」
「それなのに、どうしておカネを借りる必要があるのかなぁ…」
「どうしてって…」
「それだったら、ハローワークからいただいたお給料だけで十分でしょ…」
「義姉さん!!」
「そんなことよりも今は勤務中でしょ…お兄さんも一生懸命になって働いているのだから、あなたもがんばって働こうね…早くハローワークへ戻った方がいいわよ。」
兄嫁はおだやかな声で嶋口さんにハローワークへ出勤してほしいと言うた。
嶋口さんは、兄嫁にグロウされたと思い込んでいたので、思い切りキレていた。
嶋口さんは、小作台の借家で暮らしているちづるのもとへ行って、大ゲンカを起こした。
嶋口さんは、ちづるに対してあいこや職員のみなさまから借り入れた合計300万円を返せと凄んで行った。
ちづるは『他にも複数の箇所から借金をしているので困っている…』と泣きながら返せないと言うた。
「お願い…もうしばらくの間だけ待ってほしいの…1年以上待ってとは言うてないの…あと1ヶ月だけ…あと1ヶ月だけ…」
「ちづる!!あんたのいいわけなんか聞きあきたわよ!!どうしてそのセリフをなんべんも繰り返して言うているのよ!!」
「先輩ごめんなさい…アタシ…他にも複数の箇所から借金をしているのよ…」
「そう言えばアタシが納得すると思っているのかしら!!アタシは思い切りキレているからあんたを許さないわよ!!」
「そんな…それじゃあどうすればいいのよ!?」
「やかましいわね!!人からおカネを借りておいて返さないと言うのであれば家の中にある高価な品物で払ってもらうか、あんたの身体で払うか、それともあんたを殺すか…3つしかないわよ!!」
ドカーンと爆発した嶋口さんは、タンスの中をあさって金目の物を探し回っていた。
「やめて!!先輩やめて!!」
ちづるは、嶋口さんにしがみついてタンスの中をあさるのをやめてと言うたが、嶋口さんはちづるを振り払おうとした。
「離しなさいよ!!」
「イヤ!!」
「離しなさいよ!!」
「先輩やめて!!先輩お願い…イヤ!!」
ちづるを振り払った嶋口さんは、ちづるの顔を平手打ちで7回叩いて倒した。
「あのね!!アタシはあんたのことはかわいい後輩でも、友人でもなんでもないから…」
嶋口さんは、再びタンスの中をあさっていた。
ちづるは、再び嶋口さんにしがみついた。
「やめてー、先輩やめてー!!」
「離してよ!!」
ちづるをつきとばした嶋口さんは、ちづるにこう言うた。
「命よりも大事な物があるからイヤなのね…分かったわよ…その代わり、あんたの命でオトシマエつけるわよ!!」
嶋口さんは、カッターナイフを取り出したあと、ちづるの顔を斬りつけた。
「痛い痛い痛い痛い!!」
「あんたのきれいな顔をズタズタに斬り裂いて台なしにしてやる!!」
ちづるの顔を斬り裂いた嶋口さんは、このあとかたいものでボコボコに殴り付けて大ケガを負わせた。
嶋口さんは、ボロボロに傷ついたちづるの姿をスマホのカメラで撮影したあとSNSにアップした。
そして、金目の物を大量に強奪して質屋へ行った。
質屋でおカネに換えた後、ハローワークへ急いで向かったが、途中の道でスカウトの男に声をかけられた。
嶋口さんは、スカウトの男にマージャン屋さんに連れて行かれた後、かけマージャンを強要されたので、スッカラカンになった。
次の日の朝のことであった。
嶋口さんがハローワークに出勤した時、職員さんたちがひとりもいないことに気がついたので、顔が真っ青になった。
一体どういうわけなのよ…
もうすぐ朝礼の時間だと言うのに、ひとりも出勤していない…
そんな時に、あいこが出勤して来た。
嶋口さんは、あいこにわけを聞いてみた。
「あいこさん!!あいこさん!!」
「なんなのよぉ…」
「あいこさん!!朝礼の時間になっても、職員のみなさまがひとりも出勤していないみたいだから…あいこさん!!」
「知らないわよそんなこと…あんたね!!自分の顔を鏡に写してよぉにみなさいよ!!」
「あいこさん…」
「嶋口さん…課長からの託け(ことづけ)よ!!」
あいこは、嶋口さんに突き放す声で言うてからメモ用紙を差し出した。
メモ用紙には、今日中にデスクとロッカーを整理しなさいと書かれていた。
つまり、嶋口さんはクビだと言うことである。
嶋口さんは、顔が真っ青になった。
ウソでしょ…
アタシがクビだなんて…
ウソでしょ…
ウソでしょ…
頭がサクラン状態におちいった嶋口さんは、事務所から飛び出した後行方不明になった。
この時、事務所の見えないところで女子職員さんたちがニヤニヤとした表情で見つめていた。
嶋口さんが事務所から飛び出した後、女子職員さんたちが事務所に入った。
そして、嶋口さんのデスクやロッカーをところかまわずに荒らし回って、品物を盗んでいた。
恐ろしい悲劇は、この後もまだ続く…
嶋口さんは、あいこから10万円を借り入れてから2日後の朝以降、勝手に仕事を休んでいた。
朝8時20分頃のことであった。
職員の朝礼中の時であったが、課長さんが切羽詰まった声で職員のみなさまに言うた。
「え~と…この最近じゃなかったか…今月16日頃から嶋口さんが出勤してへんようだけど、思い当たるフシはあるか?」
課長さんの言葉を聞いた女子職員さんひとりが、怒った口調で言うた。
「課長!!嶋口さんが出勤しなくなった理由をアタシは知ってます!!」
「どなな理由があるんねん?」
「嶋口さんね!!先月1日にアタシのところへカネを借りにきたのです!!『買い物しすぎて持ち合わせが不足してしまった…50万円貸してほしい…』と言うて、アタシから50万円を借りたのです…お給料日には返すと言うたのに『あと少しだけ待って…』と言うてばかりで返してもらっていないのです!!」
「嶋口さん!!アタシからもカネを借りていたわよ!!」
「アタシからも借り入れていたわよ!!」
「アタシも!!」
「嶋口さんのことは絶対に許すことができないわ!!」
女子職員のみなさまは、口々に嶋口さんのことを許すことができないと言うて怒っていた。
そんな中で、嶋口さんがハローワークの中に入ろうとしていたが、女子職員さんたちの怒りがさらに強まっていたので、足早に逃げ出した。
大変だ…
職員さんたちから借り入れた合計300万円を返すことをきれいに忘れていたわ…
どうしよう…
ハローワークから逃げ出した嶋口さんは、羽村市神明台にある実家へかけ込んだ。
嶋口さんの実家は、兄夫婦がおろし問屋を経営していた。
嶋口さんが来たとき、家には兄嫁がいた。
嶋口さんは、兄嫁に切羽詰まった声で助けてほしいと言うた。
兄嫁は嶋口さんにおだやかな声で『どうしておカネがいるのかなぁ…』と言うだけで嶋口さんの求めには応じなかった。
「おカネ…どうしておカネがいるのかなぁ。」
「どうしてって…急な出費が出たので困っているのよ…義姉さん…話聞いているの!?」
「聞こえているわよ。」
「だったら、助けてよぉ…」
「あなた…今日はお給料日でしょ。」
「そうだけど…」
「それなのに、どうしておカネを借りる必要があるのかなぁ…」
「どうしてって…」
「それだったら、ハローワークからいただいたお給料だけで十分でしょ…」
「義姉さん!!」
「そんなことよりも今は勤務中でしょ…お兄さんも一生懸命になって働いているのだから、あなたもがんばって働こうね…早くハローワークへ戻った方がいいわよ。」
兄嫁はおだやかな声で嶋口さんにハローワークへ出勤してほしいと言うた。
嶋口さんは、兄嫁にグロウされたと思い込んでいたので、思い切りキレていた。
嶋口さんは、小作台の借家で暮らしているちづるのもとへ行って、大ゲンカを起こした。
嶋口さんは、ちづるに対してあいこや職員のみなさまから借り入れた合計300万円を返せと凄んで行った。
ちづるは『他にも複数の箇所から借金をしているので困っている…』と泣きながら返せないと言うた。
「お願い…もうしばらくの間だけ待ってほしいの…1年以上待ってとは言うてないの…あと1ヶ月だけ…あと1ヶ月だけ…」
「ちづる!!あんたのいいわけなんか聞きあきたわよ!!どうしてそのセリフをなんべんも繰り返して言うているのよ!!」
「先輩ごめんなさい…アタシ…他にも複数の箇所から借金をしているのよ…」
「そう言えばアタシが納得すると思っているのかしら!!アタシは思い切りキレているからあんたを許さないわよ!!」
「そんな…それじゃあどうすればいいのよ!?」
「やかましいわね!!人からおカネを借りておいて返さないと言うのであれば家の中にある高価な品物で払ってもらうか、あんたの身体で払うか、それともあんたを殺すか…3つしかないわよ!!」
ドカーンと爆発した嶋口さんは、タンスの中をあさって金目の物を探し回っていた。
「やめて!!先輩やめて!!」
ちづるは、嶋口さんにしがみついてタンスの中をあさるのをやめてと言うたが、嶋口さんはちづるを振り払おうとした。
「離しなさいよ!!」
「イヤ!!」
「離しなさいよ!!」
「先輩やめて!!先輩お願い…イヤ!!」
ちづるを振り払った嶋口さんは、ちづるの顔を平手打ちで7回叩いて倒した。
「あのね!!アタシはあんたのことはかわいい後輩でも、友人でもなんでもないから…」
嶋口さんは、再びタンスの中をあさっていた。
ちづるは、再び嶋口さんにしがみついた。
「やめてー、先輩やめてー!!」
「離してよ!!」
ちづるをつきとばした嶋口さんは、ちづるにこう言うた。
「命よりも大事な物があるからイヤなのね…分かったわよ…その代わり、あんたの命でオトシマエつけるわよ!!」
嶋口さんは、カッターナイフを取り出したあと、ちづるの顔を斬りつけた。
「痛い痛い痛い痛い!!」
「あんたのきれいな顔をズタズタに斬り裂いて台なしにしてやる!!」
ちづるの顔を斬り裂いた嶋口さんは、このあとかたいものでボコボコに殴り付けて大ケガを負わせた。
嶋口さんは、ボロボロに傷ついたちづるの姿をスマホのカメラで撮影したあとSNSにアップした。
そして、金目の物を大量に強奪して質屋へ行った。
質屋でおカネに換えた後、ハローワークへ急いで向かったが、途中の道でスカウトの男に声をかけられた。
嶋口さんは、スカウトの男にマージャン屋さんに連れて行かれた後、かけマージャンを強要されたので、スッカラカンになった。
次の日の朝のことであった。
嶋口さんがハローワークに出勤した時、職員さんたちがひとりもいないことに気がついたので、顔が真っ青になった。
一体どういうわけなのよ…
もうすぐ朝礼の時間だと言うのに、ひとりも出勤していない…
そんな時に、あいこが出勤して来た。
嶋口さんは、あいこにわけを聞いてみた。
「あいこさん!!あいこさん!!」
「なんなのよぉ…」
「あいこさん!!朝礼の時間になっても、職員のみなさまがひとりも出勤していないみたいだから…あいこさん!!」
「知らないわよそんなこと…あんたね!!自分の顔を鏡に写してよぉにみなさいよ!!」
「あいこさん…」
「嶋口さん…課長からの託け(ことづけ)よ!!」
あいこは、嶋口さんに突き放す声で言うてからメモ用紙を差し出した。
メモ用紙には、今日中にデスクとロッカーを整理しなさいと書かれていた。
つまり、嶋口さんはクビだと言うことである。
嶋口さんは、顔が真っ青になった。
ウソでしょ…
アタシがクビだなんて…
ウソでしょ…
ウソでしょ…
頭がサクラン状態におちいった嶋口さんは、事務所から飛び出した後行方不明になった。
この時、事務所の見えないところで女子職員さんたちがニヤニヤとした表情で見つめていた。
嶋口さんが事務所から飛び出した後、女子職員さんたちが事務所に入った。
そして、嶋口さんのデスクやロッカーをところかまわずに荒らし回って、品物を盗んでいた。
恐ろしい悲劇は、この後もまだ続く…