【女の事件】豚小屋
第17話
2018年5月7日の正午前のことであった。
場所は、塩尻市広丘高出(ひろおかたかいで)にあるあいこがバイトをしているマクドの店舗にて…
午前11時20分頃に、急な停電が発生したので、店内の電灯が消えただけではなくレジなどのシステムがダウンした。
この時、レジで注文待ちのお客さまたちが『いつになったらレジが使えるようになるのだ!!』と怒号をあげていたので、あいこたちはタイショできなくなった。
電力は、20分後に回復した。
停電の原因は、マクドの北西側にある変電所のケーブルがちぎれたことが原因だった。
しかし、あとになって作業員の男が待遇面に不満があるから変電所の設備を故意に破損させたことが明らかになった。
この時、電工の見習いとして働いていた鎮房(しげふさ)のいとこの忠興(ただおき・23歳)が疑われていたので、職場から自宅待機しろと言われた。
忠興はこの時『オレ…どうして電工の会社に就職したりしたのだろうか…』と言うて電工の仕事をやめたいと思っていた。
その日の夕方6時過ぎのことであった。
ところ変わって、大門泉町にある鎮房の実家にて…
居間の食卓には、鎮房の両親と忠興がいた。
テーブルの上には、真ん中にたくあんがたくさん盛られている大きめの容器が置かれていた。
周囲には、ちづるが作ったカレイの煮物とさといものにっころがしとひじきときんぴらごぼうが置かれていて、ごはんとみそ汁を入れるおわんがならんでいた。
鎮房の夫婦は、忠興が電工の仕事をやめたいと言うたので、困っていた。
鎮房の母親は、あつかましい声で父親に『忠興をなんとかしなさいよ!!』と怒った。
「あなた!!あなた!!」
「なんだよぉ…」
「あなた!!忠興が家出をして、うちに来てから何年になると思っているのよ!!」
「数えてみたよぉ…」
「分かっているのだったら、忠興の今後のことを考えてよ!!忠興に電工の仕事が無理だと言うのに、どうして電工会社へ就職させたのよ!!」
「仕事がたくさんあると想って選んだのだよ…お給料がたくさんもらえるからと想って選んだのだよぅ…」
「あなた!!」
「ほなどーせいと言うのだ!!」
鎮房の両親が大声を怒鳴りあっていたので、忠興が泣き出した。
「おじさん…おばさん…すみませんでした…電工の仕事は…ぼくにはできない…」
忠興が涙をポロポロこぼしながら泣いていたので、鎮房の両親は忠興にやさしく言うた。
「忠興…泣かんでもええ…泣かんでもええ…」
「ぼくは高校中退だから、行くところなんかないのだよぅ…」
「忠興…泣かんでもええ…おじさんとおばさんがよく考えずに忠興に電工をすすめたことはあやまるよぅ…」
「そうよ。電工会社だけが会社じゃないわよ…忠興のことを受け入れてくださる会社はたくさんあるわよ…今夜は晩ごはんを食べてゆっくり休めばいいわ。」
「そうしよう…晩ごはんを食べている間にいい知恵が出てくるよ…一緒に晩ごはんを食べよう。」
このあと、ちづるがみそ汁が入っているお鍋を持って居間に入ってきた。
ちづるは、みんなが食べるごはんとみそ汁をついでいた。
鎮房の両親は、忠興のことを何とかしてあげたいと思っていたが、どのようにすればいいのか分からずに困惑していた。
その一方で、鎮房は忠興が家にいること自体が気に入らないので、忠興に怒りの矛先を向けて攻撃していたので、両親が頭を痛めていた。
鎮房は、毎晩のように会合だと言うて家をあけていたので、家庭内の人間関係がキハクになった。
翌朝7時半過ぎのことであった。
家の食卓に、鎮房の両親と忠興とちづるがいて朝ごはんを食べていたが、鎮房は食卓にはいなかった。
そこへ、グレーの仕事着姿の鎮房がやって来た。
ちづるは、朝ごはんができているよとやさしく言うたが、鎮房はちづるをふりきって玄関へ向かった。
ちづるは朝ごはんを食べてほしいので、一緒にごはんを食べようと言うたが、鎮房が激怒した。
「ちづる!!オドレはいつ頃からオレのことをグロウするようになったんや!!」
「アタシは、あなたのことをグロウしていないわよ!!」
「ふざけるな!!」
「あなた!!」
ちづるの言葉に思い切りキレていた鎮房は、忠興が着ている上着のえりくびを思い切りつかんだ後、右足で力を込めてけとばした。
「忠興!!」
(ドカッ!!ドカッ!!)
「なにするんだよ!!」
「オドレ忠興!!いつまで家にいるつもりだ!!」
「あなたやめて!!忠興さんにどんな落ち度があるのよ!!やめて!!」
「なんや!!オドレはいつ頃から忠興のカノジョになったんや!!」
「あなたやめて!!やめて!!」
ちづるの叫び声もむなしく、忠興は鎮房から殴られっぱなしになっていた。
忠興は、反撃することができずにボロボロに傷ついた。
どうして、鎮房は忠興と仲良くすることができないのか…
忠興の今後のことを考えなければならないのに…
いい知恵が出てこない…
どうしよう…
鎮房の両親は、困惑ばかりしていた。
場所は、塩尻市広丘高出(ひろおかたかいで)にあるあいこがバイトをしているマクドの店舗にて…
午前11時20分頃に、急な停電が発生したので、店内の電灯が消えただけではなくレジなどのシステムがダウンした。
この時、レジで注文待ちのお客さまたちが『いつになったらレジが使えるようになるのだ!!』と怒号をあげていたので、あいこたちはタイショできなくなった。
電力は、20分後に回復した。
停電の原因は、マクドの北西側にある変電所のケーブルがちぎれたことが原因だった。
しかし、あとになって作業員の男が待遇面に不満があるから変電所の設備を故意に破損させたことが明らかになった。
この時、電工の見習いとして働いていた鎮房(しげふさ)のいとこの忠興(ただおき・23歳)が疑われていたので、職場から自宅待機しろと言われた。
忠興はこの時『オレ…どうして電工の会社に就職したりしたのだろうか…』と言うて電工の仕事をやめたいと思っていた。
その日の夕方6時過ぎのことであった。
ところ変わって、大門泉町にある鎮房の実家にて…
居間の食卓には、鎮房の両親と忠興がいた。
テーブルの上には、真ん中にたくあんがたくさん盛られている大きめの容器が置かれていた。
周囲には、ちづるが作ったカレイの煮物とさといものにっころがしとひじきときんぴらごぼうが置かれていて、ごはんとみそ汁を入れるおわんがならんでいた。
鎮房の夫婦は、忠興が電工の仕事をやめたいと言うたので、困っていた。
鎮房の母親は、あつかましい声で父親に『忠興をなんとかしなさいよ!!』と怒った。
「あなた!!あなた!!」
「なんだよぉ…」
「あなた!!忠興が家出をして、うちに来てから何年になると思っているのよ!!」
「数えてみたよぉ…」
「分かっているのだったら、忠興の今後のことを考えてよ!!忠興に電工の仕事が無理だと言うのに、どうして電工会社へ就職させたのよ!!」
「仕事がたくさんあると想って選んだのだよ…お給料がたくさんもらえるからと想って選んだのだよぅ…」
「あなた!!」
「ほなどーせいと言うのだ!!」
鎮房の両親が大声を怒鳴りあっていたので、忠興が泣き出した。
「おじさん…おばさん…すみませんでした…電工の仕事は…ぼくにはできない…」
忠興が涙をポロポロこぼしながら泣いていたので、鎮房の両親は忠興にやさしく言うた。
「忠興…泣かんでもええ…泣かんでもええ…」
「ぼくは高校中退だから、行くところなんかないのだよぅ…」
「忠興…泣かんでもええ…おじさんとおばさんがよく考えずに忠興に電工をすすめたことはあやまるよぅ…」
「そうよ。電工会社だけが会社じゃないわよ…忠興のことを受け入れてくださる会社はたくさんあるわよ…今夜は晩ごはんを食べてゆっくり休めばいいわ。」
「そうしよう…晩ごはんを食べている間にいい知恵が出てくるよ…一緒に晩ごはんを食べよう。」
このあと、ちづるがみそ汁が入っているお鍋を持って居間に入ってきた。
ちづるは、みんなが食べるごはんとみそ汁をついでいた。
鎮房の両親は、忠興のことを何とかしてあげたいと思っていたが、どのようにすればいいのか分からずに困惑していた。
その一方で、鎮房は忠興が家にいること自体が気に入らないので、忠興に怒りの矛先を向けて攻撃していたので、両親が頭を痛めていた。
鎮房は、毎晩のように会合だと言うて家をあけていたので、家庭内の人間関係がキハクになった。
翌朝7時半過ぎのことであった。
家の食卓に、鎮房の両親と忠興とちづるがいて朝ごはんを食べていたが、鎮房は食卓にはいなかった。
そこへ、グレーの仕事着姿の鎮房がやって来た。
ちづるは、朝ごはんができているよとやさしく言うたが、鎮房はちづるをふりきって玄関へ向かった。
ちづるは朝ごはんを食べてほしいので、一緒にごはんを食べようと言うたが、鎮房が激怒した。
「ちづる!!オドレはいつ頃からオレのことをグロウするようになったんや!!」
「アタシは、あなたのことをグロウしていないわよ!!」
「ふざけるな!!」
「あなた!!」
ちづるの言葉に思い切りキレていた鎮房は、忠興が着ている上着のえりくびを思い切りつかんだ後、右足で力を込めてけとばした。
「忠興!!」
(ドカッ!!ドカッ!!)
「なにするんだよ!!」
「オドレ忠興!!いつまで家にいるつもりだ!!」
「あなたやめて!!忠興さんにどんな落ち度があるのよ!!やめて!!」
「なんや!!オドレはいつ頃から忠興のカノジョになったんや!!」
「あなたやめて!!やめて!!」
ちづるの叫び声もむなしく、忠興は鎮房から殴られっぱなしになっていた。
忠興は、反撃することができずにボロボロに傷ついた。
どうして、鎮房は忠興と仲良くすることができないのか…
忠興の今後のことを考えなければならないのに…
いい知恵が出てこない…
どうしよう…
鎮房の両親は、困惑ばかりしていた。