~fault~私だけが・・・
「すごいね。幼なじみが4人も居るなんて。しかも男ばかり。でも少しその4人にヤケちゃうな」

「どうして?」

「今のオレにとっては少しでも渉ちゃんの傍に居たいって思うから、幼なじみは最高のポジションだよ。」

「ポジションで、すか?私の友達もそう言うの。でも優斗くんと私は付き合ってる訳だからぁ、少なくともあいつらよりはぁ近いポジションかなって思うんだけどぉ、違うかな?近くに思ってるのは私だけだったりする?」

「えへ。渉ちゃん嬉しい事言ってくれるね。そうだよねオレは今、渉ちゃんの彼氏なんだ。」

「うん。そうだと勝手に思ってたけど、イイ?」

「イイに決まってるじゃん。幼なじみより、近いかっ。ムフ」


「なんか・・」
「イヤラシイとか思った?」

「ちょっと(笑)」

「確かに。でも本当にスゴイよね。お父さん達がスゴイのか。そう言う関係って、ちょっと羨ましいな。」

「そう?私は結構恨んでんだ。」


どうして?て不思議そうな顔をした優斗くん。

「結婚までは、イイけど、子供まで一緒にすることないかなって。」
「なんでぇ、夢があってイイじゃん。」

「そんなの勝手だよ。だって現に私は男でなかったばっかりに計算違いだもん」
「何それ。誰かに言われたの?」
「言われはしないけど、分るよ。」

「・・・・・」
「実際、自分でも男ってずっと思ってたし女なんだって気がつくまでかなり時間掛かったし、すべてが男に近い気がするもん。がさつな女って言われるし」



優斗くんを見ると、とても悲しそうな顔で私を見ていた。






< 17 / 93 >

この作品をシェア

pagetop