~fault~私だけが・・・
「何の騒ぎだぁ?いったい!えー?2年坊主うるせーぞ!」

威圧感の割には静かに籠るような声が逆に怖さを誘う体の大きなその人に人がサァーと両サイドに別れ道が出来る。
マジ怖いんですけど・・・オレ、、どうなるんだろう・・・

クソ野郎もペコペコしながら『香田さん!!別に何でもありません』って言ってる。
オレを指さしながら興奮気味にオレがどーのこーのって説明している・・・ヤベな
帰れるかな・・・オレ?

『こんな大騒ぎだろ、何でもねーって事ねーだろ。なぁ川辺っ!!』
その場がシーーーーーーーンと静まる。
もちろんオレもビク!!としてしまう。
するとその香田って奴はオレの頭をポンと叩くとクソ野郎から離し羽交い絞めにされた!!
恐怖心を押さえつけながら

『は、、なせ!!』
『よー中坊。オマエ1人で来るとは大した度胸だな(笑)。誉めてやるよ。
でもな、そう言う時はちょいとオレに声、掛けろ。なっ(笑)』

するとすかさず近寄ってオレをにらみ
『マジこいつムカつくんすよ!言ってやって下さい香田さん!このくそガキがいきなり来て一発ですよ?意味わかんねーんすよ、ったく!』

意味わかんねーだと?ムカついてんのはこっちなんだよ!ふざけんな!とは言えず
香田って人の力強い腕に固定されてジタバタしていた。

『ふっ(笑)ざまーみろ!自分のバカさを後悔するんだなクソガキが!』
マジムカつく!!!
『放せよ』自分でも驚くぐらいの低い声が出た。

力強い腕がピクって反応するとオレにも緊張が・・・

『はぁ?何だって?』
クソ野郎がオレを見て笑いながら『頼みますよ香田さん、何もしてないのに意味わかんないっすよ』って。

だから何もしてねーってなんだよ!!『最低だなマジで・・・』
そう声にしたオレに怒りに震えながらクソ野郎の手が触れた時

『川辺!放せ!オマエは手を出すな!』大声が響き解放されたオレは覚悟を決めた。


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