~fault~私だけが・・・
スマホの音で目が覚めた。
「もしもし?渉?」
「優斗おはよ」
「もう、お昼だよ(笑)」
夜更かしでもしたな?って笑ってる優斗の優しい声に瞼がまた閉じそうになる
そんな私なのも分かってる優斗の大きな声が聞こえて起き上がった。

「うん、起きた」
「うん、起きて(笑)」

今日は朝からサッカーチームの練習って言ってた優斗。
何度か一緒に行ってことがある。
社会人チームなので家族連れの人もいれば恋人を連れてくる人もいて和気あいあいの楽しい感じ。

「今日ねこのあと家族サービスって話になって夕食いこうかって(笑)渉もどうかなってお誘い」
「あ~ここのところ休みのたびに練習だったもんね。奥さんたちボヤいてた(笑)」
「渉もそう思う?」
「え?私?私は平気だよ。お互い別々の時間も大切だって思うから。ただ奥さん達は違うかもね。やっぱり・・」
「渉も奥さんになったら、そうかな?」
「うーん、そうかもしれないよ(笑)」
「じゃあ気を付けるよ」
「・・・・・」
さらっと言った優斗に対して、私は何も言えなかった。

「ね?今日はさ?」
「ん(笑)もちろん恭典もいるよ」
「えへへ(笑)やすのりさんいるなら行こうかな~」
「それは納得できないけど、渉が一緒ならなんだっていっか(笑)」

恭典さんは優斗の先輩で初めて会った時から良くしてもらっていて、恋人の美冬さんは私の憧れの女性。とっても素敵なカップルでいつもいつも必要以上にふたりを見つめてしまってみんなに笑われてる私。
迎えに行くからって言ってくれた優斗との待ち合わせは18時。

外に出ると優斗と匠が話をしていて昨日の今日、かなり気まずい・・・
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