～fault～私だけが・・・

渉の表情を見られないまま部屋を後にした。

最低だ！！後悔しても遅い。言ってはイケナイ事を言ってしまった。
今頃遅いけど・・・バカな自分に呆れていた。
心配だって言っておきながら、オレが傷つけてしまった。

クソッ！オレが渉を傷つけてどーんっだよ！！！
渉・・・・・

その時スマホが鳴る。
【会えないかな】って言う聖奈だった。
待ち合わせの場所に着くと聖奈はもう来ていて笑顔で手を振る。

「元気？」って

来てしまったけど今、人と話す気分じゃない。
簡単に顔に出るオレなのは承知の聖奈が「すぐ終わるから座ってよ」って笑った。

聖奈を見ると呆れてるのがわかるから謝ると

「私ね、結婚するの」って・・・

もちろん驚いたけどうれしかった。
オレが傷つけたぶん幸せになってほしい。

もっと喜んでよって口を尖らせる聖奈。

「だって結構ショック。複雑なキブンだよ」
「なにそれ、でもちょっと、うれしい！」

なんだよそれって笑う。

「で、相手は？オレが知ってる人？」
「うん。匠にも会って欲しくて呼んじゃった。そろそろ、あっ来た」

聖奈はうれしそうに入り口を見た。
オレも振りかえると、その先には香田さんが居てまた驚く。






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