~fault~私だけが・・・
「タク
「オマエそれ本気で言ってるのか?」

ちょっと言い過ぎたって思って謝ろうとしたら先に声に出したのは匠だった。

本気かって?
正直、答えに困ったけど言葉が喉のすぐそこまでは来ていて
それを言ってしまったらって匠の顔を見られずにいた。

でも次の瞬間に匠の大きな声が聞こえた。


「本気かって聞いてんだよ!!!」


あ~ぁ・・・もぉ、、匠…
私は一瞬目を閉じて匠を真直ぐ見て答えた。

「本気よ!」


そんな私を見る匠は明かに怒っていて
「あーそうかよ!!もう何も言わねーよ。一番年上のくせに子供みてーな事言いやがって!!勝手にしろ!邪魔して悪かったな。」

そう言って帰って行った。

5人の中で一番早く生まれた私・・・
6月生れの私、8月生れの匠、1月生れの樹、2月生れの新と央


あんなに怖い顔の匠を見るのは、あの日以来だった。
今、思い出した。
チャランポランに見えて実は匠が一番寂しがりで幼馴染って関係を大切に思ってるのかもしれない・・・

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