芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
すると急に片腕をものすごい力でグイッと引っ張られて。
「きゃっ…」
油断していたわたしはその力に引かれるまま立ち上がって、あっという間に悝世の腕の中から瑠衣くんのほうへ。
「……また放課後ね」
なんて言葉を残して。
すぐにわたしから距離を取って、悝世の機嫌をうかがいながら、両手をパッと広げて何もしてないよアピールをしてる瑠衣くん。
「ほんと依茉ちゃんのことになると顔に出やすいね。そんなので撮影大丈夫?」
「……余計なお世話。
ってか、依茉に気安く触んないで」
「はいはい、もう触ってませんよ」
結局、瑠衣くんはそのまま屋上を去っていって。
なんでいきなりここに来たんだろう?と疑問だけが残って。
そのあと悝世の機嫌を戻すまでに苦労したのは言うこともない。