芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



まさかまさか。

超絶人気モデルくんの服を丸ごと選ばされることになるなんて。



「えーまちゃん、まだですかー?」


「うっ、待ってください……!」


駅の中に入っているメンズの服屋さん。

いま必死に瑠衣くんに言われるがまま、服を選んでるんだけども。



正直、自分のオシャレや流行にすら疎いわたしがコーディネートなんてできるわけない……!


これこそまさに無茶振りってやつだよぉ…。


ハンガーにかかった服をジーッと見ては元に戻して…の繰り返し。



「まだ決まんない?
依茉ちゃんって意外と優柔不断とか?」


ふっと背後に瑠衣くんの気配を感じて、振り返ったら思いのほか顔が近くにあって。



「ひっ……!ち、近い……よ!」


わたしの肩に顎をコツンと乗せて、わたしが手に持っている服をジーッと見てる。

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