芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
「早くしてよ。遅刻しちゃうけどいーの?」
「なっ、それなら自分でやってよ……!」
誰のせいでこんなことになってると思ってるの……!
「やだよ。
依茉が顔真っ赤にしてるとこもっと見たいもん」
「うぅ……っ」
やっぱりやっぱり悝世は
いつだって確信犯。
***
「ねー、依茉。まだ怒ってんの?」
「お、怒ってない」
「嘘つき。マンボウみたいな顔してるくせに」
「なっ、マンボウって失礼すぎだし!」
それだけ膨れてるって言いたいの!?
ほんと失礼すぎるんだもん。
ようやく支度を全て終えて、
マンションを出てからずっとこの会話の繰り返し。
「せっかくのかわいー顔が台無しだよ依茉ちゃん」
「悝世あざとすぎだもん」
「あざといって?何それおいしーの?」
「もういいもん」
スタスタ1人で歩いて行くと、急に右手をグイッとつかまれて。