芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



***



あれからシャワーを浴びて着替えをすませて。
フツーにいつもと変わらず悝世と一緒に過ごして。


気づけば夜の9時を過ぎた。


お互いの肩がピタッとくっつくくらいの距離でソファに座ってる。




"幼なじみなんてやってられない"なんて。


いったいどういう意図で言ったのか、さっぱりわかんなくて頭グルグル。


しかも、こんなこと言っておいて、そのあとの悝世はお決まりの平常運転。



今はいつもと変わらず、わたしの隣でつまらなさそうにテレビの画面をジーッと見て。


甘えるように身体を少し寄せて、わたしの肩に頭をコツンと乗せてくる。



「ねー、えま。雷すごいね」


「う、うん」



夕方から降り出した雨はもっとひどくなって、今はザーザー降りで、おまけにゴロゴロ雷が鳴ってる。


窓のほうに目線を向けたら、たまにピカッと光ってドーンッと大きな音が鳴るたびに、身体がビクッと跳ねる。

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