芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
同世代のファンが多いから、こうやって騒がれて注目浴びちゃうのは仕方ないけど。
「ねー、依茉。
なんで手握り返してくれないの?」
肝心のご本人は視線にまったく気づいてないというか、気にしてない。
いい加減、外ではこんなベタベタするのやめなきゃいけないのに。
ずっと注意してるのに、悝世は「俺は周りの子なんてどーでもいいし。依茉に触れたいから触れるだけ」とか言うから。
「ま、周り……。ファンの子とか見てるから」
「別にいーじゃん」
「ダメだよ。ファンとか大切にしないと……」
「んじゃ、依茉以外のいろーんな女の子に愛想振りまいてればいーの?」
そういうことを言いたいんじゃなくて。
悝世はもっと自分の人気と立場を自覚したほうがいいって言いたいだけなのに。
「……ってか、俺がこの仕事してんの
ぜんぶ依茉が望んだことじゃん」