芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
何度も何度もわかってるって言い聞かせる。
これは仕事だから仕方ないって。
でも、2人を見れば見るほど苦しくなって、視界から遠ざけたくて。
「結菜ちゃん、もう少し悝世くんに顔寄せてみようか〜!腕とか悝世くんの首に絡めて距離近づけよーか!」
2人から目をそらしたのに、結局気になって視線は元に戻ってしまう。
白くて細くて綺麗な腕が
悝世の首筋にスッと回って。
お互い見つめ合って、キスできそうな距離。
悝世がわたしじゃない女の子に触れて、触れられて。
こんなにも胸が苦しくなるなんて。
きっとわたしの心がすごく狭いから。
2人を見てるのも嫌だし、でも目線は2人に釘付け状態。
どうしたって視界から遮ることができなくて、ギュッと目を閉じようとしたとき。
突然、目の前がふと暗くなった。
「つらいね。無理して見なくていいよ」