芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
2人とも顔は見えないけど、お互いバチバチしてるような気がする。
「だから瑠衣にはカンケーないでしょ。
依茉も後ろに隠れてないで顔見せてよ」
急に名前を呼ばれてドキリとした。
今は正直悝世に顔を見られたくない。
それを瑠衣くんが察してくれたのか
悝世がわたしの顔を見ようとすれば、瑠衣くんが身体を使ってうまく隠してくれる。
「瑠衣さ。俺のこと怒らせたいの?
なに、嫌がらせ?」
「怒らせる気はないよ。
ただ、今日だけは依茉ちゃんのこと譲らないよ」
「依茉のこと譲らないって言ってる時点でイミフメーだし、キレそうなんだけど」
珍しく悝世が本気で怒ってる気がする。
だって、口調が早口で威圧的だから。
「ねー、依茉。なんで瑠衣に隠れてんの」
「っ…、」
「いま何も言わないなら撮影終わったあと帰るときに聞くから」