芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
「な、なんで……」
さっきから動揺しすぎてうまく喋れない。
だって、瑠衣くんはお世辞じゃなくてほんとに容姿が整っていて、かっこよくて。
中身だって、すごく優しくて。
女の子みんなが放っておかないような。
それに、モデルの仕事をしていたら悝世と同じでたくさんの可愛い子と出会う機会だってあるわけで。
わたしなんかどこにでもいる平凡な容姿で、惹かれる要素なんてなさそうなのに。
「……一目惚れ、って言ったらいいのかな」
「え……?」
びっくりした声が出たと同時に、瑠衣くんが珍しく少し照れた様子で頭をガシガシかいてる。
「悝世の撮影でスタジオに来てたとき……だったかな。たまたま俺もスタジオで見学してて。
そのときに依茉ちゃんがいたことに気づいて。悝世はスタジオに女の子とかぜったい連れてこないから、珍しいこともあるんだなーってね」