芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



パッと目線を部屋の中へ向けてみたら案の定、予想していた人物がにこにこ笑いながらこっちにやってくる。


「え、なんでお母さんがここに」



そう……中にいたのはまさかのお母さんで。
来るなんて連絡も一切なかったのに。



「久しぶりに依茉の様子を見に来たのよ〜!あらっ、悝世くんも久しぶりじゃない!すっかり人気モデルさんになっちゃってね!」


お母さん、完全に今そのテンション間違ってるよ…なんて。


あきらかにこっちはどんよりした空気だっていうのに、お母さんはお構いなしにハイテンション。



「……どうも、お久しぶりです」


「この前も悝世くんが載ってる雑誌本屋さんで見てね、つい買っちゃったのよ〜!ほんとにかっこよくなっちゃって!ね、依茉?」



「え……あ、うん…」



「何よ〜!反応が鈍いじゃない!」


お母さん、今こっちはそれどころじゃないよなんてツッコミを入れたくなるくらい。

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