芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



「え、これって花火?」


そんなに大きくないけど、たくさんの花火が入ってるセット。



「そうよ〜!昔よく依茉と悝世くん花火好きでよくやってたじゃない!だから持ってきてあげたのよ〜」



たしかに昔…小さかった頃は夏になるといつもお母さんに花火をねだって買ってもらって、悝世の家族と一緒に川沿いとかでやってたけど。


でもそれっていったい何年前の話って。


しかも、もう夏は終わって9月に入ってるのに。


9月といっても、暑さは変わらずで秋らしくないけれど。



「いやいや、もうわたしも悝世も高校生だし。花火とかなんて……」


「えぇ〜いいじゃない!せっかくだから今日の夜にでも2人でやってきなさいよ!そのためにお母さんここに来たのに!」



なんてバッドタイミング…。


こっちは花火なんて呑気にしてるほど、空気よくないのに。

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