芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
や、やっぱり。
それで顔色が良くなかったんだ。
熱でもあるんじゃないかって心配になって、精いっぱい背伸びをして瑠衣くんのおでこに触れた。
「え……ちょっ、依茉ちゃん……?」
瑠衣くんは目を見開いて、なんでか少し身体を後ろに下げた。
「ほら、やっぱり熱あるよ。すぐ保健室に行かないと」
「……うん、行くんだけど…さ。
その、依茉ちゃんすごく近いよ……」
「へ?」
心配するあまり距離をうまくはかれなくて、瑠衣くんが少し困った顔をしてる。
だから、すぐさま少し距離を取った。
ほんの数分前まで、顔を合わせて気まずいとか思ってたくせに。
頭の中で考えてることと、行動が全然ともなっていない。
「……すごく気まずそうな顔したと思ったら、急に距離詰めてくるから調子狂うね」