芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



***


そんなこんなで、なんとか悝世をお風呂に連れていき、ごはんも食べ終えた。


キッチンで食器を洗っていると。



「……俺の相手して依茉ちゃん」


きました、おじゃま虫。

背後に立って、お決まりのように抱きついてくる。



「いま食器洗ってるからダメだよ」


むしむし。
相手にしちゃうとなんでもやりたい放題やっちゃうから。



「……依茉ちゃんに拒否権ないよ」


「ちゃんとあります」


「俺がいま破棄した」


「もう……」


話しちゃうからダメなんだ。
もうこうなったらぜんぶ無視してやる。



「ねー、依茉」


「……」


「ねーー、依茉」


「……」


これだけ無視したらさすがに諦めてくれるかと思ったのに。



「……ひゃぁ、ちょっ……どこ触ってるの」


服の隙間からうまく手を滑り込ませて、お腹のあたりを撫でて、首筋にキスも落としてくる。

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