芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
だからお互いの部屋の行き来ができるのは当たり前。
なんだけど、結局いつも悝世がこっちの部屋に来ちゃうから。
考えてみたら、わたしから悝世の部屋に行ったことあんまりないかも……なんて思っていたら。
「……何作ってんの?」
「ひぇ……っ」
急に背後に立たれて、おまけに耳元で喋られて、びっくりしたせいで菜箸が手から落っこちそうになった。
「……って、なんで服着てないの……!!」
後ろにいたのはもちろん悝世で、下はグレーのスウェットをはいてるくせに、上はなーんにも着てない。
首からタオルをぶら下げて、今もまだ濡れた髪が妙に色っぽく映ってる。
「……だって風呂上がりって暑いし」
そ、そりゃ時期的に今は6月だから暑いかもだけど……って、今はそんなことどうでもよくて!!
「あ、暑くてもちゃんと服着て……!裸で歩き回らないで……!」